仮設道路とは、建設現場や工事区域への一時的な通路として設置される道路です。主に車両の搬入出や作業動線の確保を目的としています。
たとえば、重機を安全に移動させるためには強固な走行路が必要ですが、地盤が軟弱なままでは車両がスタックしやすくなります。仮設道路はこうした作業効率の低下や安全リスクを防ぐための重要なインフラです。

仮設道路の下地には地面対策が必須です。理由は、地盤沈下やぬかるみによる事故を防ぐため、また道路の寿命を延ばすためです。
具体的には、未処理のまま重機を通すと、地面が崩れて車両が動けなくなったり、舗装材が破損する恐れがあります。適切な地面対策を施すことで、工期の遅延を回避し、安全で安定した作業環境を実現できます。

地面対策を選定する際には、地盤の状態・使用目的・予算・施工期間を総合的に考慮する必要があります。

• 軟弱地盤では「沈下防止性能」が求められます
• 重機が通行する場合は「耐荷重性」が重要です

たとえば、短期工事では施工性の高い軽量資材が適している一方、長期利用では耐久性に優れた素材を選ぶべきです。

④砕石：コストと排水性のバランス

砕石は施工コストが比較的安価で、水はけがよくぬかるみを防げるのが特徴です。ただ、砕石は繰り返し車両が走行することで散らばったり、砕石が小さくなったりしますので、定期的なメンテナンスが必要です。また、工事後に撤去の手間と費用がかかります。

4つの対策法を比較した表を以下にまとめました。選定の判断材料としてご活用ください。

最適な地面対策を選ぶには、現場の特性を把握することが何より重要です。以下の点を押さえて選定ミスを防ぎましょう。

• 地盤の強度や湿潤状態を事前に調査する
• 走行する車両や重機の種類と重量を確認する

安易にコストだけで選ばず、長期的な視点で判断することが重要です。