工事現場がぬかるむと、重機や作業員の移動が困難になり、作業の進行に大きな支障が出ます。また、転倒や機材のスタックといった事故の原因にもなります。たとえば、トラックがぬかるみにはまり、資材搬入が遅延したというケースは少なくありません。

ぬかるみは主に、排水不良や地盤の柔らかさによって引き起こされます。特に粘土質の土壌や傾斜のない場所では水が溜まりやすくなります。事前に地盤や気象条件を把握することで、適切な対策を講じることが可能です。

対策④：土壌改良材を使って地盤を強化

土壌改良材は、地盤自体の性質を改善し、長期的なぬかるみ対策を可能にします。特に大型施設や長期工事に適しています。

• セメント系改良材で土壌を固化し耐久性を向上
• 石灰やポリマー系の材料で水分を抑制

たとえば、仮設住宅の建設予定地でセメント系改良を行うことで、重機の安定走行が可能になり、施工全体がスムーズに進行します。

ぬかるみ対策は、現場の条件や目的に応じて使い分けることが重要です。以下の表を参考に、適した手法を選びましょう。

たとえば、数日間のイベント会場設営にはプラスチック敷板、1年以上の建設現場には排水＋地盤改良が推奨されます。

長期的に安定した現場環境を維持するためには、複数の対策を組み合わせることが不可欠です。初期段階からの計画的な設計が成功のカギとなります。

• 地盤調査をもとに対策を選定する
• 排水、地盤強化、敷設資材を併用する

たとえば、土壌改良と排水路整備を同時に実施することで、施工後のメンテナンス負荷が軽減される事例もあります。